【メダカビオトープの作り方】ビオトープとは?初心者向けの作り方、飼育、管理方法

【メダカビオトープの作り方】ビオトープとは?初心者向けの作り方、飼育、管理方法

近年人気になっているビオトープ。

ホームセンターに行くとビオトープコーナーが出来ていたり、様々な水草やメダカが並んでいて癒されたりします。一見難しそうにも見えますが、実は意外と簡単に始められます。

そこで今回は初心者の方向けにメダカビオトープの作り方、管理の仕方を紹介します。

自分だけのオリジナルビオトープを作り、癒されてみませんか?

ビオトープとは?

ビオトープとはギリシャ語の造語で、生物が自然な状態で生息している空間のことを意味します。

『水辺の生態系を人工的に再現した場所』のこと言います。

庭やベランダ、玄関先などのスペースを利用して、身近に小さな自然生体系を作ることができます。

用意するもの

水鉢・容器


@takuqoo

プラスチック製や陶器製、好みの材質の物を用意しましょう。

陶器製だと睡蓮鉢、水鉢、メダカ鉢などと呼ばれています。

プラスチック製ではプラ船(トロ船)、植物を育てるプランターの穴を埋めて使っている方もいます。

水1リットルに対してメダカ1匹が目安と言われています。

水が多い分には問題ないですが、少ない水でメダカを沢山飼うと水質悪化やストレスで死んでしまう場合があります。

もし沢山メダカを飼育したいのであれば、それに合った大きさの容器を選んでくださいね。

床底材


@happy_omichan

アクアリウムで使われるソイル、川砂など、好みの物を用意されたら良いですが、もし迷われたら園芸用の赤玉がオススメです!

安価なのに、バクテリアがすみやすいので濁りにくく、水質が良くなるので生体が死んでしまう確率が減ります。

赤玉も大粒、中粒、小粒とありますが、中粒くらいが扱いやすいですよ。

カルキ抜きした水道水

水道水を日光に半日当てるか、カルキ抜きを使って生体に適した水を作りましょう。

石・流木

@petrichor_gm

石や流木はなくてもビオトープは作れますが、置いた方が自然に近づき良い雰囲気がでますよ。

メダカも自然に近い方がおちつくはずです。

ホームセンターなどで販売されていますし、流木は海岸で拾ってくることも出来ます。

最近ではメルカリやラクマなどのネットのフリーマーケットでも見かけます。

しかし、流木はあく抜きをしないと水が黄ばんでしまいますので、入れる際はあく抜き処理をしてから入れるか、あく抜き処理済みの流木を購入しましょう。

あく抜きの方法としては、流木を水に浸す方法、熱湯で煮る方法、重曹やあく抜き剤を使用する方法などがあります。

水草


@chiharu_green.aqua.interior

本格的にするのならば、『前景』、『中景』、『後景』と言って背の低い水草は前へ、背の高い水草は後ろへなどバランスを考えながら配置しますが、はじめは気にせず楽しめたら良いと思います。

近頃はメダカの水草セットなどと言うのも売っていますね。

筆者のオススメは定番のホテイアオイです。

水面にぷかっと浮く可愛らしい見た目で、水質浄化の作用もあり、葉っぱが日陰にもなります。

根はメダカの産卵床にもなるのでメダカの繁殖を楽しむことも出来ます。

夏に1日だけキレイな花を咲かせてくれることもありますよ!

メダカ

メダカは原種に近い品種ほど丈夫で長生きします。

メダカの原種とは…ミナミメダカ、キタノメダカ 絶滅危惧種に指定されています。

         この原種メダカを元に500種類以上の改良メダカが誕生しています。

メダカは日本の魚なので、冬場の冷たい水温でもヒーターがなくても冬越しが出来ます。

繰り返しになりますが、水1リットルに対してメダカ1匹が目安ですので、沢山入れすぎには注意してくださいね。

 

メダカ以外にも様々な生物を育てられますが、是非『タニシ』も一緒に飼っていただきたいです。

タニシ

底に溜まった微生物や微生物の死骸、石や壁面に生えたコケを食べるくれるお掃除屋さんです。

酸素が不足したり、水質が悪化すると水面付近に上がり、アンモニアや亜硝酸塩が多くなると殻を閉じてしまうので水質の指標にもなります。

水質が良ければ冬越しもしてくれますし、勝手に繁殖してくれることも!

どんどん水を透明にしてくれるので、関心してしまいました。

購入も出来ますが、筆者は実家の田んぼの用水路に生息しているので採ってきて、あとは繁殖していってくれています。

採取する時は、タニシに似た有害な貝(大量に繁殖したり、水草を食べてしまう)もいる場合もありますので、注意してくださいね。

作り方

置き場所を決める

まずは置き場所を準備しましょう。

水が入ると重くなりますし、陶器製の容器だと更に移動がしにくくなります。

日当たりの良い場所だとメダカも植物も元気に育ちます。

※真夏など水温が上がりすぎる場合はすだれをかけ直射日光を避けます。水温が上がりすぎると酸欠状態になり死んでしまう恐れがあります。または涼しい場所に移動も可能ですが、環境の変化は避けた方が無難です。

雨が入る場所かどうかでも今後の管理が変わってきます。水は蒸発してしまいますので、雨が入らない場合は、水かさが減ってきたらカルキ抜きした水を足さなくてはなりません。

一方、雨が入る場所に置く場合は、雨が蒸発した水を補ってくれるので、雨が降らない日がずーっと続くという事がない限り放置で大丈夫です。ただ、嵐だったり雨が降りすぎて溢れてメダカが容器の外に…なんて悲しいことにならないように注意が必要です。

水抜き用の小さな穴の開いたメダカ鉢も売っていますので、その様なものだと安心ですね。プラスチック製の容器でしたら、工具でメダカが出ないくらいの小さな穴をあけて対策するなんてことも出来ますよ。

これらを考慮して置き場所を決める必要があります。

容器に床底材を入れる


@lovegreen_loveaqua

置き場所が決まったら用意された床底材をいれましょう。

植物を直接植え込む場合は、その植物に応じてある程度の土の深さが必要になります。

植物を植える所は土深め、植えない所は浅くして高低差をつけても自然な感じが出ますよ。

植物、流木や石を配置する

今回はオススメした浮草は水を入れてから浮かべるだけです。

物を植えこむ場合、2種類の植え方が出来ます。

  1. 土に直接植え込む
  2. 別の鉢に小さな寄せ植えを作って鉢ごと植え込む

2の寄せ植えの方法の方が、配置換えや始末がしやすくなります。

水を入れる・カルキ抜きをする

レイアウトが出来ましたら水を入れていきましょう。

勢い良く水を入れるとレイアウトが崩れてしまったり水が濁りますので、ビニールなどをクッションにして優しく注水するか、容器の側面に当たるように注いでくださいね。

次にカルキ抜きをします。

カルキ抜き剤(塩素中和剤)を入れるか、日光に良く当たるようでしたらそのまま置いておきましょう。

日光の当たり具合でカルキが抜ける時間は変わります。

日向でしたら半日、日陰では2日かかります。

生体を入れる

いよいよメダカを入れますよ!

しかし、いきなり移しては水温や水質の違いでメダカがビックリして弱ってしまいますので、必ず『水合わせ』を行ってくださいね。


@medaka.mskkk

水合わせ方法

  1. 買って来られて場合、袋に生体を入れてもらってくると思います。
    その袋のまま30分~1時間ビオトープに浮かばせて水温を合わせます。
  2. 袋の水を3分の1程捨てます。捨てた分、ビオトープの水を袋に足します。
    (本当はバケツなどに移して行った方が良いです)

    10分待ちます。
    【水を3分の1捨てる→ビオトープから水を捨てた分足す→10分待つ】 
    これを3、4回繰り返して、水質を慣らせます。
  3. メダカだけをビオトープへ放します。袋の水は入れてはいけません。

 

以上でビオトープの完成です!

あとは日々の管理を行い、ビオトープのある生活を楽しみましょう!

管理の仕方

エサやり

環境が整うとビオトープはエサやりは必要ありません。

ですがそれまでは1日1~2回程度のエサやりが必要です。

餓死しないようにエサをしっかりあげた方が良いんじゃないかと思われるかもしれませんが、エサのやりすぎは水質の悪化を招くので気を付けましょう。

秋冬になり水温が下がってくるとメダカは活動しなくなります。

エサをやっても反応しなくなったら、暖かくなるまでエサはやらないようにします。

水足し、水替え

実際、我が家のビオトープは全く水替えしていません。(本当は良くありません)

コケが出たり、水が濁り出したら水替えのサインで、3分の1か、2分の1くらいの量にしましょう。

蒸発して水が少なくなった場合は、カルキ抜きした水を足してあげます。

冬場は水替えは必要なく、水足しだけにしましょう。

@ysksaitoo

もし生体が死んでしまった場合、見つけ次第取り除いて水質を悪化を防ぎましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

室内水槽よりはお世話も少なめなので、初心者の方にも始めやすいですよ。

もし飼うのが難しくなっても、川などへは絶対に放してはいけません。

お世話少な目でも、メダカも生き物ですのでしっかり責任を持って大切に飼育してくださいね。

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