6月中旬を過ぎると、スーパーなどの店頭でウナギの予約受付が始まります。
【土用の丑の日】はウナギを食べる日♪と言う事は皆さんご存じですよね。
そもそもなぜ土用の丑の日に、ウナギを食べるのでしょうか?
今回は土用の丑の日について紹介したいと思います。
土用の丑の日とは?
簡単に説明しますと、『土用』の期間の『丑の日』と言う事になります。
土用
まず『土用』とは、四立(立夏・立秋・立冬・立春)直前の18日間(または19日間)の期間を示す言葉です。
【春夏秋冬の土用】
土用期間(四立直前の18日間) | |
立春(りっしゅん) (2/4頃) | 1/17~2/3頃 |
立夏(りっか) (5/5頃) | 4/17~5/4頃 |
立秋(りっしゅう) (8/7頃) | 7/20~8/6頃 |
立冬(りっとう) (11/7頃) | 10/20~11/6頃 |
※四立の日にちは年によって1日前後することもあります。
丑(うし)の日
そして、丑の日とは
昔の暦では日にちを十二支【子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)…】で数えていました。
十二支の丑(うし)の事を指しているのです。
12日周期で丑の日が回ってきます。
『土用』期間中に回ってくる『丑の日』が『土用の丑の日』となります。
立春・立夏・立秋・立冬はその年で違うので、土用期間も土用の丑の日も毎年変わります。
夏の土用の丑の日が1度しかない年もあれば、2度くる年もあります。
2020年はいつ?
今年2020年 夏の土用の丑の日は7月21日、8月2日の2回あります。
夏に2回土用の丑の日がやってくる場合、最初にやってくる日を『一の丑』、2回目を『二の丑』と言います。
今年7月21日が「一の丑」、8月2日が「二の丑」となります。
【2020年の土用の丑の日】
1月23日、4月16日、4月28日、7月21日、8月2日、10月25日、11月6日 |
なぜ土用の丑の日にウナギを食べるのか?
諸説ありますが、ウナギの旬の時期はご存じでしょうか?
実は本来は冬なのです。
旬ではない夏に売ることが厳しかった江戸時代のウナギ屋が、蘭学者の平賀源内に相談したところ、店先に
『本日土用の丑』食すれば夏負けすることなし
と張り紙をさせ大繁盛したことが、夏にウナギを食べる風習の始まりだとか。
ウナギは栄養豊富で夏バテ予防のイメージをお持ちの方も多いと思います。
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンE、カルシウム、DHA、EPAなど、風邪予防や疲労回復、動脈硬化予防、美容にも効果的な成分が多く含まれています。
イメージ通り、夏バテ予防にはピッタリのスーパーフードと言えます。
土用の丑の日の時期になるとスーパーやコンビニなどで販売されていますが、ふるさと納税の返礼品にも出ています。
税金控除が受けられる場合があるので、お得に土用の丑の日に食べられても良いかもしれません。
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ウナギ以外の風習
『丑』の『う』にちなんで、『うのつく食べ物を食べれば夏バテしない』とも言われています。
うどん・梅干し・ウリ・馬肉(ウマ)・牛肉(ウシ)・ウサギ…など。
土用しじみ
しじみの旬は夏と冬の2回で、夏の旬の時期のしじみを『土用しじみ』と呼びます。
『土用しじみは服薬』と言われ、肝機能を高める効果があると言われています。
産卵期前の6~7月が旬と言われていて、土用は7月中旬以降になることが多いので、早めに買って砂抜き等下処理後に冷凍保存しておくのがオススメです。
冷凍することで、旨味成分が増えて美味しくなる上に、しじみの代表的な栄養素『オルニチン』が8倍に増えます。
土用餅
関西や北陸地方で広まった風習で、夏の土用の入りの日に食べるあんこ餅のことです。
小豆の赤色は厄除けとされ、餅は【力持ち】にかけて、無病息災を願われて食べられています。
スーパーや、和菓子屋さんで手軽に購入できますし、この時期限定の縁起物なので、暑さ負けしないよう食べられるのもオススメです。
土用卵
土用の時期に産み落とされた卵のことで、特に精が付くと言われています。
卵は完全栄養食と言われ、良質なたんぱく質、必須アミノ酸をバランス良く含み、ビタミンCや食物繊維などを除くほぼ全ての栄養素が含まれていると言われています。
暑い夏はたんぱく質を多く消耗し、不足すると体が疲れやすくなったりだるくなりますので、夏バテ防止に率先して食べたい食材と言えます。
土用の丑の日の時期ですと、ウナギを入れて『鰻巻き』にして食べるのも力が付きそうです。
まとめ
土用の丑の日、子供の頃は土曜日に関係があるものだとばかり思っていました。
やはり全然関係なかったのですね。
土用期間中の丑の日、美味しいウナギにしじみの味噌汁を添えて、デザートかお茶の時間に土用餅を食べる、こんな土用の丑の日なんていかがでしょうか?
風習に倣い、楽しみながら暑い日本の夏を乗り切りましょう。