七夕と言えば、皆さんご存じ織姫と彦星の物語ですよね。
願い事を書いた短冊や飾りを笹の葉に飾るのが定番ですが、その他にも楽しみ方はあります。
食べ物や天体観測など、七夕の様々な楽み方を紹介します。
七夕(たなばた)
毎年7月7日が七夕とされています。
(地域によっては1カ月遅れの8月7日に行う所もあります。)
別名『笹の節供』『星祭り』とも言われています。
織姫と彦星の星物語
天帝と言う神様の娘である織姫は、機織りの名手でとても働き者でした。
そんな織姫の結婚相手を探していた天帝は、牛の世話を仕事としている真面目でしっかり者の彦星を、織姫と引き合わせました。
やがて2人は結婚しました。
すると、今まで働き者だった2人は仕事をせず遊んで暮らすようになりました。
怒った天帝は、2人の間に天の川を隔てて引き離してしまいました。
2人は悲しみに明け暮れ泣きつづけました。
天帝は見てはいられなくなり、以前のように真面目に働けば年に1度だけ天の川を渡って出会うことを許しました。
そして、その日が七夕となりました。
(諸説あります。)
七夕にそうめんを食べる
実は、7月7日は「恋そうめんの日」なのです。(有名そうめんメーカーの株式会社三輪山本が制定。)
江戸時代にはそうめんは七夕に食すものとして既に一般的だったそうです。
なぜそうめんは七夕に食すのか詳しくは、下記の『七夕のお菓子【索餅(さくべい)】』に記しています。
しかし筆者は数年前まで、七夕にそうめんを食べるとは知りませんでした。
そんなに浸透していない為に『そうめんの日』が制定されたのかもしれませんね。
彩りよくそうめんを盛り付けて七夕に食卓へ出したら、ご家族や子供さんにも喜ばれると思いますよ♪
カラフルなそうめんもあるので、いつもは白いそうめんでも七夕は特別に色付きのそうめんにしても素敵ですね。
七夕のお菓子【索餅(さくべい)】
索餅(さくべい)とは、奈良時代に中国から日本に伝わった唐菓子で、中国では古くから病を避けるまじないとして七夕に食されていたと言われています。
七夕の行事食であるそうめんの元祖と言われており、縄のような形から麦縄(むぎなわ)とも呼ばれていました。
江戸時代中期に索餅は姿を消し、それに代わって七夕にそうめんが食べられるようになったと言われています。
『よりより』と言うお菓子が索餅に最も近いと言われています。
七夕に日のおやつに『よりより』を食べて、奈良時代に思いを馳せるのも良いかもしれません。
価格:1,000円 |
天の川の観測
七夕の日の前後に、天の川を観測するのはいかがでしょうか?
恋人や夫婦で見るのもロマンチックで素敵ですし、子供と楽しむのも星空に触れられる良い機会になるかもしれません。
しかし残念なことに、日本は人工の灯りが増えて夜の明るさが増していることから、街中では天の川は見えにくいと言われています。
とは言え、人工の灯りがない暗い場所へ行くことが出来れば肉眼でも十分見えるので、天体観測へ出かけてみるのもオススメです。
天の川観測のポイント
場所 | 灯りのない真っ暗な場所(山の上の方など)が好ましい |
方角 | 七夕の夜は『東』
8月は『南』 |
時間帯 | 20時~22時頃 |
観測方法 | 肉眼では雲のように見えますが、双眼鏡を使用してみるとキラキラの銀河を感じられます |
国立天文台では旧暦の7月7日を『伝統的七夕』と呼んでいます。
その頃になると七夕の星々が高く昇りキレイに見られる為、天の川観測に適している時期と言えます。
織姫星(おりひめぼし、こと座の1等星ベガ)と彦星(ひこぼし、わし座の1等星アルタイル)、暗い場所では織姫星と彦星の間に流れる天の川の姿も見ることができるでしょう。
『伝統的七夕』は旧暦の7月7日ですので、毎年変わります。
2020年は8月25日㈫にあたります。
2021年は8月14日です。
場所にもよりますが、七夕当日は梅雨の時期と重なることが多いですので、天気の面でも伝統的七夕の日に近い時期が観測しやすいと言えます。
またもっと良く天の川を見たい場合は、なるべく暗い方が良いので月明りさえもない新月の頃を狙って観測してみると、更に美しく観測できますよ。
各地で星空観察会なども行われているので、興味のある方はチェックしてみてください。